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家の維持費はいくら?戸建てとマンションの年間費用・修繕費を徹底比較

〈 不動産のノウハウ 〉

藤原 栞里

筆者 藤原 栞里

【ポジティブが取り柄の総務担当】
不動産知識ゼロからスタートし、「自分が疑問に思ったことをそのまま記事にする」スタンスで毎日ブログを執筆中‼︎難しい売却の話も、同じ目線でわかりやすくお伝えします。




【はじめに】



家を購入するときは、物件価格や住宅ローンの返済額を一生懸命調べますよね。

でも、実際に暮らし始めてから気になるのが、
「この家、これから毎年どれくらいお金がかかるんだろう?」ということです。

例えばマンションなら、住宅ローンとは別に毎月の管理費や修繕積立金がかかります。
戸建てなら毎月の管理費はありませんが、
数年後に外壁や屋根、給湯器などの修繕費がまとまって必要になることがあります。

つまり、家の維持費は「マンションの方が高い」「戸建ての方が安い」と単純には言えません。

むしろ大切なのは、毎月支払う費用なのか、数年ごとにまとまって必要になる費用なのか、
その違いを知っておくことです。

そこで今回は、戸建てとマンションの維持費は実際どれくらい違うのか、
管理費・修繕積立金・固定資産税・火災保険・将来の修繕費まで、
最新データを使いながら分かりやすく比較していきます。

これから家を買う方はもちろん、
住んでいて「今後どれくらい修繕費を準備しておけばいいの?」と気になっている方にも、
ぜひ読んでいただきたい内容です◎





 1.そもそも「家の維持費」には何が含まれる?



家の維持費というと修繕費だけをイメージしがちですが、実際にはいくつかの費用があります。

主なものは、

* 固定資産税・都市計画税
* 火災保険・地震保険
* 建物や設備の修繕費
* マンションの管理費
* マンションの修繕積立金
* 駐車場代
* 戸建ての外壁・屋根・防蟻工事
* 給湯器や水回り設備の交換

などです。

住宅ローンは「家を購入するためのお金」ですが、維持費は家を持ち続けるためのお金です。

そのため、住宅ローンを完済したとしても、家に関する支出が完全になくなるわけではありません。

むしろ築年数が経過するほど、設備交換や修繕が増える可能性があります。



 2.マンションの維持費はいくら?



マンションで毎月発生する代表的な費用が、

管理費と修繕積立金です。

「令和5年度マンション総合調査」によると、
駐車場使用料などからの充当額を除いた1戸あたりの管理費は月平均11,503円となっています。

一方、修繕積立金は1戸あたり月平均13,054円です。
駐車場使用料等からの充当分まで含めると、月平均13,378円となっています。

単純に管理費と修繕積立金を合計すると、

11,503円+13,054円=月24,557円 です。

年間では、

約29万5,000円になります。

これに固定資産税や火災保険、駐車場代などが加わるため、
マンションを所有する場合には住宅ローン以外にも毎年一定の維持費が必要になります。





  3.マンションは修繕積立金が今後上がる可能性もある



マンションを購入するときに注意したいのが、

現在の修繕積立金がずっと同じとは限らないということです。

3分の1を超えるマンションで、計画どおりに考えると積立額が不足している状態です。

不足している場合、

・修繕積立金を値上げする
・一時金を徴収する
・予定していた修繕工事を見直す

などの対応が必要になる可能性があります。

そのため中古マンションを購入するときは、現在の月額だけでなく、

長期修繕計画・修繕積立金残高・今後の値上げ予定

まで確認しましょう‼︎




  4.マンションの管理費は何に使われている?



管理費は主に、

・共用部分の清掃
・管理員の人件費
・エレベーター管理
・共用部分の電気代
・消防設備点検
・管理会社への委託費

などに使われます。

例えばエントランスや廊下、エレベーターなどは区分所有者全員で使う部分ですので、
所有者全員で費用を負担して管理していきます。

一方の修繕積立金は、

・外壁改修
・屋上防水
・給排水管修繕
・エレベーター更新
・共用部分の大規模修繕

など、将来必要になる工事のために積み立てるお金です。




 5.戸建てには管理費・修繕積立金がかからない?



戸建ての場合、基本的にはマンションのような管理費や修繕積立金を毎月支払う必要はありません。

そのため月々の住居費だけを見ると、

「戸建ての方が安い」と感じやすいです。

しかし、
管理費・修繕積立金がない代わりに、修繕費を自分で準備する必要があります。

例えば、

・外壁が傷んだ
・屋根から雨漏りした
・給湯器が故障した
・トイレが壊れた
・浴室を交換したい

となった場合、その都度所有者自身が費用を負担します。




 6.戸建ての修繕費は30年以上で平均約615万円という調査も



戸建ての長期的な修繕費について参考になるデータがあります。

アットホームの「一戸建て修繕の実態調査2023」を基にした調査では、
一戸建てに30年以上住んだ337人の修繕費は、平均約615万円とされています。

単純に30年間で割ると、

615万円÷30年=年間約20万5,000円

さらに月額にすると、

約1万7,000円です。

もちろん毎月1万7,000円ずつ支払うわけではありません。

10年間ほとんど修繕費がかからなかったとしても、その後まとまった金額が発生する可能性があります。




 7.戸建てで特に修繕費がかかりやすい場所は?



同調査では、30年以上居住している戸建てで修繕経験の多かった箇所として、

・外壁
・トイレ
・屋根
・給湯器
・浴室
・洗面台
・キッチン

などが挙げられています。

特に外壁と屋根は、
1回の工事が100万円前後になることもあるため注意したいところです。

外壁や屋根は単なる見た目だけの問題ではなく、雨水から家を守る役割があります。

小さなひび割れや防水性能の低下を長期間放置すると、
雨水が内部へ入り込み、結果として大規模な修繕が必要になることもあります⚠︎




 8.「壊れてから直す」より定期的なメンテナンスが大切



戸建ては、自分で修繕時期を決められる点がメリットでもあります。

しかし先延ばしにすると、かえって修繕費が高くなる可能性があります。

例えば外壁の塗装だけで済んだものが、
雨水が内部へ入ってしまうと下地や木材まで交換する必要が出ることがあります。

家を長持ちさせるという意味でも、定期点検は重要です◎





 9.最新のリフォーム費用は平均434万円



住宅を長く所有していると、修繕だけではなくリフォームを行うこともあります。

住宅リフォーム推進協議会の2024年度調査では、
実際にリフォームを行った人の費用は平均434万円で、前年より86万円増加したと報告されています。

こちらは1年間の維持費ではなく、実際に行ったリフォーム1件あたりの平均的な費用なので、
そのまま「毎年434万円必要」という意味ではありません。

ただ、築年数が進むと、
まとめてリフォームするケースもあります。

家を30年、40年と所有するのであれば、
大規模リフォームの可能性まで考えて資金を準備しておく方が安心です。




 

 10.固定資産税は戸建てもマンションもかかる



戸建てでもマンションでも、不動産を所有していれば固定資産税がかかります。

固定資産税評価額をもとに課税標準額が計算され、住宅用地については軽減措置もあります。

また新築住宅には一定期間、建物部分の固定資産税を軽減する制度があるため、
軽減期間終了後に固定資産税が高くなったように感じることもあります。



 11.火災保険も以前より負担が増えやすくなっている



住宅を所有する場合、火災保険も維持費として考えておきたいところです。

損害保険料率算出機構は、2023年6月に住宅総合保険の参考純率について全国平均13.0%の引き上げを届け出ています。
背景として、自然災害などによる保険金支払いの増加などが挙げられています。

さらに水災については、地域の水災リスクに応じて5区分へ細分化されています。

戸建て・マンションを比較するときは、
物件価格だけでなく保険料の見積もりも確認しておくとより現実的です。




 12.マンションと戸建て、年間維持費を比べると?



ここまでの数字を簡単に整理してみます。

マンションでは、国土交通省の最新調査によると、

管理費:約11,500円/月
修繕積立金:約13,100円/月

なので、合計すると年間約29万5,000円です。

さらに、

・固定資産税
・都市計画税
・火災・地震保険
・駐車場代

などが必要になります。

一方、戸建ては毎月の管理費・修繕積立金はありません。

しかし、30年以上住んだ戸建ての修繕費が平均約615万円という調査を単純平均すると、
年間約20万円程度を修繕費として準備する考え方もできます。





 13.戸建てなら月2万円程度を修繕費として準備する考え方も



戸建ての修繕費を平均約615万円として30年間で準備するなら、

月約1万7,000円 程度になります。

ただし、近年は建築資材や人件費も上昇しています。

さらに大規模リフォームを行う可能性まで考えると、
毎月2万円前後を修繕用として積み立てておくと、いざというときに安心感があります。

もちろん実際に必要となる修繕費は建物によって違いますが、
住宅ローンとは別に「家の修繕用口座」を作っておくのも一つの方法です。




 14.家を購入するときは住宅ローン+維持費で考える



例えば住宅ローンの返済額が月10万円だった場合、

「毎月10万円なら払える」と考えてしまいます。

しかし実際には、

・住宅ローン10万円
・修繕費積立2万円
・固定資産税を月割り
・火災保険
・マンションなら管理費・修繕積立金

などが必要です。

つまり住宅購入では、

「住宅ローンをいくら借りられるか」ではなく、
「維持費まで含めて毎月いくら払えるか」を考える方が重要です。

特に子どもの教育費や車の買い替え、老後資金なども考えると、
住宅費だけで家計をいっぱいにしないことが大切だと思います。




【 まとめ 】



マンションと戸建てでは、家の維持費の払い方が大きく違います。

マンションは管理費と修繕積立金が毎月発生し、
最新調査では合計で月平均約2万4,500円、年間約29万円という水準になっています。

一方、戸建てには毎月の修繕積立金はありませんが、
30年以上住んだ人の修繕費は平均約615万円という調査もあり、長期的にはまとまった修繕費が必要になります。


住宅を購入するときは物件価格だけを比較するのではなく、

「10年後に何が壊れそうか」
「20年後にどんな修繕が必要か」
「毎月いくら修繕費を積み立てるか」

まで考えておくことが大切です。

家は購入して終わりではなく、
長く快適に住み続けるためのお金も含めて住宅予算です。

これから戸建てとマンションのどちらを購入するか迷っている方は、
住宅ローンの返済額だけでなく、固定資産税や管理費、修繕費まで含めた「本当の住居費」で比較してみてはいかがでしょうか。


※本記事は2026年8月時点で確認できる国土交通省、住宅金融支援機構、損害保険料率算出機構などの公表資料および民間調査をもとにした一般的な解説です。
実際の維持費は物件の所在地、規模、構造、築年数、設備、管理状況などによって大きく異なります。


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