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相続した不動産は放棄できるの?

〈 ローン/税金/相続 〉

藤原 栞里

筆者 藤原 栞里

【ポジティブが取り柄の総務担当】
不動産知識ゼロからスタートし、「自分が疑問に思ったことをそのまま記事にする」スタンスで毎日ブログを執筆中‼︎難しい売却の話も、同じ目線でわかりやすくお伝えします。

相続した不動産は放棄できるの?



 【はじめに】



こんにちは。

不動産のことを調べていると、
ときどき見かけるのが
「この土地や家、
もういらない場合は放棄できるのかな?」
という疑問です。

たとえば、

・相続した実家に住む予定がない
・遠方にある土地を管理できない
・固定資産税だけかかっていて困っている
・相続の話が出てきたけれど、そもそも受け取りたくない

こんな風に感じることは、
意外と多いのかなと思います。

私も最初は、
「放棄しますと言えば終わるのかな?」
くらいに考えていました。

でも調べてみると、
不動産の“放棄”にはいくつか種類があって、
単純ではないことが分かってきました。

相続そのものを放棄する方法もあれば、
相続した土地を国に引き取ってもらう制度もあります。

ただし、
どんな不動産でも自由に手放せるわけではなく、
手続きの期限や条件もあるようです‼︎


そこでこの記事では、
不動産は放棄できるのかについて、

・放棄にはどんな種類があるのか
・実際に放棄できるのか
・手続きはどう進むのか
・どんな点に注意した方がいいのか

をできるだけわかりやすく
整理していきます。





不動産は何でも自由放棄できるわけではない



最初に結論から書いてしまうと、
不動産は何でも自由に
「もういりません」と
放棄できるわけではありません。

ここは、
私も勘違いしていたところでした。

たとえば、
相続が始まったときに
「財産も借金も含めて全部受け取りません」とする方法として、
相続放棄があります。

これは家庭裁判所で行う正式な手続きです。

一方で、
「相続はしたけれど、この土地だけいらない」
という場合は、そんなに簡単にはいきません。

この場合は、

・売却する
・誰かに譲る
・条件が合えば相続土地国庫帰属制度を検討する

といった方法を考えることになります。

つまり、
相続そのものを放棄するのか、
それとも相続した不動産だけを後から手放したいのか
で考え方がかなり変わってきます⚠︎




放棄の種類



不動産を放棄したいと考えたとき、
まず整理したいのがここです。

ひとことで「放棄」と言っても、
実際にはいくつか意味があります。


⚪️ 相続放棄

これは、
亡くなった方の財産や借金を含めて、
相続人としての立場そのものを受けない方法です。

つまり、

土地
預貯金
借金

などをまとめて受け取らない、
という手続きになります。

不動産だけを選んで放棄するわけではないので、
ここはかなり大事なポイントだと思います。



⚪️ 相続土地国庫帰属制度

これは、
相続などで取得した土地について、
一定の条件を満たす場合に、
国に引き取ってもらえる制度です。

ただし、
どんな土地でも対象になるわけではなく、

・建物が建っている土地
・境界がはっきりしない土地
・管理に大きな負担がかかる土地

などは
象外になることもあるようです。

なので、
「いらない土地は全部国が引き取ってくれる」
というイメージではありません。



⚪️ 売却や贈与で手放す
 
厳密には“放棄”ではありませんが、
実際には一番現実的な方法
になることが多そうです。

売れる土地なら売却した方が早いこともありますし、
親族などに譲るという整理の仕方もあります。



こうして見てみると、
「放棄したい」と思ったときには、
まず自分が何をしたいのか
を整理することが大事なんだなと感じました。




放棄できるのか



ここは、
自分の状況に当てはめて考えると
わかりやすいと思います。


⚪️ まだ相続が始まっていない場合

この段階では、
「将来この土地はいらないので、あらかじめ放棄しておきます」
ということは基本的にはできません

相続放棄は、
相続が始まってから行う手続きだからです。

“相続が始まっていて、まだ期限内の場合”

この場合は、
相続放棄が選択肢になります。

ただし、
相続放棄には期限があり、
原則として相続があったことを知ってから3か月以内
に手続きをする必要があります。

この3か月という期間は思っているより短いので、
早めに考えた方がよさそうです。



⚪️ すでに相続してしまった場合

この場合は、
相続放棄ではなくなります。

なので、
売却や贈与、相続土地国庫帰属制度などを
考えることになります。

つまり、
「放棄できるかどうか」は、
今どの段階にいるかでかなり変わる
と考えるとわかりやすいです。



相続放棄の流れ



まずよく聞く相続放棄の流れを整理してみます。


相続が始まったことを確認する

まず被相続人が亡くなって、
自分が相続人になったことを知るところから始まります。


期限を確認する

相続放棄は原則として3か月以内なので、
この期限を意識することがとても大事です。


必要書類を集める

戸籍や住民票除票など、
家庭裁判所に提出するための書類を準備します。


家庭裁判所に申述する

必要書類をそろえて、
家庭裁判所に相続放棄の申述を行います。


受理されると相続放棄が成立する

受理されると、
法律上は最初から相続人ではなかったもの
として扱われます。


流れだけ見るとシンプルに見えますが、
実際には「本当に放棄していいのか」
「他の財産も受け取れなくなるけど大丈夫か」
を整理しておく必要があると思いました。




相続土地国庫帰属制度の流れ



相続放棄とは別に、
すでに相続した土地を手放したい場合
に考えられるのが、
相続土地国庫帰属制度です。

こちらの流れは、
ざっくりいうと次のようになります。


その土地が制度の対象になりそうか確認する

建物の有無や境界の状況などを確認します。


法務局への相談を検討する

制度の対象になるかどうか、
事前に確認しておいた方が安心そうです。


申請する

必要書類をそろえて申請します。


審査を受ける

法務局で書面審査や必要に応じた確認が行われます。


承認後に負担金を納付する

承認されれば終わりではなく、
一定の負担金を納める必要があります。


国庫帰属が成立する

ここまで進んで、
ようやく国に引き継がれる流れになります。


つまり、
こちらも「申請したらすぐ終わり」というより、
条件や審査がしっかりある制度です‼︎




注意点


特に気をつけたいのは次の点です。


⚪️ 不動産だけ都合よく放棄できるわけではない

相続放棄をするなら、
土地だけでなく、預貯金なども含めて相続しない
ことになります。

ここはかなり大事です‼︎



⚪️ 期限がある

相続放棄には
3か月という期限があります

「まだ大丈夫かな」と思っているうちに過ぎてしまうと、
手続きが難しくなることもあります。



⚪️ 土地なら何でも国に引き取ってもらえるわけではない

相続土地国庫帰属制度にも条件があります

建物付きや管理負担の大きい土地などは
難しい場合もあるようです。



⚪️ 売却の方が現実的なこともある

制度を使うことばかり考えていると、
かえって時間がかかることもあります。

売れる可能性があるなら、
売却という方法の方が早いこともあります。




最初に確認したいこと



まず次のことを見てみると
整理しやすいと思います。

・相続はすでに始まっているか
・相続開始を知ってから何か月たっているか
・手放したいのは不動産だけか、相続全体か
・土地に建物があるか、境界がはっきりしているか

このあたりが見えてくると、

・相続放棄を考えるべきなのか
・国庫帰属制度を検討できそうなのか
・売却の方がよさそうなのか

が少しずつ見えやすくなると思います。




【まとめ】



不動産は、
「いらないから放棄したい」と思っても、
何でも簡単に手放せるわけではないようです。

・相続全体を受けないなら相続放棄
・条件付きで国に引き取ってもらうなら相続土地国庫帰属制度
・それ以外は売却や贈与などを考える

というふうに、
状況ごとに選ぶ方法が変わってきます。


もし今、
相続した家や土地について
「持ちたくないけれど、どうしたらいいのかわからない」と感じているなら、
まずは今の状況を整理して、
家庭裁判所や法務局、必要に応じて専門家に相談するところから
始めるのがよさそうです。




 

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