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「不動産取得税とは?いつ・いくら払う?軽減措置や確定申告との関係まで解説」

〈 ローン/税金/相続/住宅制度 〉

藤原 栞里

筆者 藤原 栞里

【ポジティブが取り柄の総務担当】
不動産知識ゼロからスタートし、「自分が疑問に思ったことをそのまま記事にする」スタンスで毎日ブログを執筆中‼︎難しい売却の話も、同じ目線でわかりやすくお伝えします。




【 はじめに 】




家を購入するときは、物件価格や住宅ローン、仲介手数料、登記費用など、
最初に必要なお金を細かく確認する方が多いと思います。

ところが、無事に引渡しが終わって少し経った頃に、
突然届くのが「不動産取得税」の納税通知書です。

不動産取得税は毎年かかる税金ではなく、
土地や建物を取得したときに原則1回だけ課税される都道府県税です。

住宅については軽減措置が大きく、
条件によっては税額がかなり少なくなったり、0円になったりすることもあります。

今回は、不動産取得税とはどんな税金なのか、いつ・誰が・いくら払うのか、
そして確定申告との関係まで、整理していきます。




 1.不動産取得税とは?



不動産取得税とは、その名前のとおり、
土地や建物などの不動産を取得したときに課税される税金です。

固定資産税は毎年1月1日時点の所有者に対して毎年課税されますが、
不動産取得税は基本的に不動産を取得したときに1度だけ課税されます。

大阪府では、府内にある土地や家屋を、

・売買
・交換
・贈与
・新築
・増築
・改築

などによって取得した場合、その取得者が不動産取得税を納めます。

登記をしたかどうかだけで決まる税金ではありません。

大阪府によると、不動産の所有権を取得していれば、
所有権移転登記をしていない場合や、新築した家屋を登記していない場合でも課税対象になることがあります。

つまり、「登記しなければ不動産取得税はかからない」というものではありません⚠︎




 2.相続で取得した不動産には不動産取得税がかからない



一方で、すべての不動産取得に不動産取得税がかかるわけではありません。

代表的なのが相続による取得です。

大阪府では、相続によって土地や建物を取得した場合、不動産取得税は非課税とされています。

例えば、

・親が亡くなって実家を相続した
・祖父母から土地を相続した

というケースでは、原則として不動産取得税はかかりません。

ただし、相続ではなく生前贈与によって不動産を取得した場合には、
原則として不動産取得税の対象になります。




 3.不動産取得税はいくら?基本の計算方法



不動産取得税の基本的な計算方法は、

不動産の価格(課税標準額)×税率=不動産取得税

です。

ここで間違えやすいのが、「不動産の価格」の意味です。

例えば3,500万円で住宅を購入したからといって、

3,500万円×3%=105万円 
になるわけではありません。

不動産取得税の計算に使われる価格は、
原則として固定資産課税台帳に登録されている価格です。
実際の購入価格や建築工事費とは異なります。

新築住宅の場合は取得時点で固定資産課税台帳にまだ価格が登録されていないため、
都道府県が取得時の価格を決定します。

この仕組みを知っておくと、

「4,000万円の家を買ったら4,000万円に税率を掛けるの?」

という疑問も解消しやすいですね。




 4.2026年現在の税率は土地・住宅なら原則3%



不動産取得税の標準税率は4%ですが、住宅や土地については特例措置があります。

大阪府では、2008年4月1日から2027年3月31日までに取得した不動産について、

土地:3%
住宅用家屋:3%
住宅以外の家屋:4%

となっています。

つまり一般的なマイホームの購入であれば、現在は土地・建物ともに3%が基本になります。

ただし、この3%をそのまま固定資産評価額に掛けるとは限りません。

住宅や住宅用土地には、さらに大きな軽減制度があります。





  5.土地は2027年3月31日まで「評価額の2分の1」で計算



土地については、さらに重要な特例があります。

宅地や宅地比準土地を2027年3月31日までに取得した場合、
不動産取得税の課税標準額は、原則として固定資産課税台帳に登録された価格の2分の1になります。

例えば土地の固定資産評価額が2,000万円だった場合、

2,000万円×1/2=1,000万円

が課税標準になります。

ただし住宅用の土地で一定の要件を満たせば、ここからさらに税額が軽減される可能性があります。

つまり土地については、

評価額を2分の1にする特例+住宅用土地の軽減措置
という二段階で税負担が小さくなるケースがあるということです。



 6.新築住宅なら最大1,200万円を価格から控除できる



マイホームを購入する方にとって特に大きいのが、新築住宅の軽減措置です。

大阪府では、一定の要件を満たす新築住宅の場合、
住宅の価格から1戸につき最高1,200万円を控除して不動産取得税を計算します。

計算式は、

(住宅の価格-1,200万円)×3%です。

例えば、新築住宅の評価額が1,500万円の場合、

1,500万円-1,200万円=300万円

300万円×3%=9万円

となります。

もし住宅の価格が1,200万円以下で、
その他の要件を満たしていれば、住宅部分の不動産取得税が0円になるケースもあります。

「新築住宅を買ったら不動産取得税が何十万円も必ずかかる」

というわけではないのですね✳︎




 7.認定長期優良住宅は最大1,300万円控除



さらに、一定の認定長期優良住宅については軽減額が大きくなります。

大阪府では、一定期間に新築または取得した認定長期優良住宅について、
住宅価格から最高1,300万円を控除できます。

例えば評価額が1,500万円なら、

1,500万円-1,300万円=200万円

200万円×3%=6万円

という計算になります。

通常の新築住宅より控除額が100万円大きいため、不動産取得税もその分軽くなる可能性があります。




 8.2026年4月から床面積40㎡以上でも軽減対象に



2026年の不動産取得税で特に注目したいのが、住宅の床面積要件です。

大阪府では、2026年3月31日以前の取得では、原則として50㎡以上240㎡以下が基準でしたが、
2026年4月1日以降の取得については40㎡以上240㎡以下へ下限が引き下げられています。

これは、コンパクトマンションなどを購入する方にとって大きな変更です。

以前なら45㎡の住宅では軽減措置の対象外になるケースがありましたが、
2026年4月以降の取得では、ほかの要件を満たせば軽減を受けられる可能性があります。

最近は単身世帯や夫婦2人世帯向けの40㎡台のマンションも多いため、
実際の購入者にとって影響のある改正だと思います。




 9.中古住宅でも不動産取得税の軽減を受けられる



中古住宅でも一定の条件を満たせば軽減措置があります。

大阪府では、個人が自己居住用として取得する中古住宅について、

・2026年4月1日以降の取得なら床面積40㎡以上240㎡以下
・昭和57年1月1日以後に新築された住宅

などの一定の条件を満たす耐震基準適合既存住宅であれば、
住宅の新築時期に応じた控除を受けられます‼︎

例えば比較的新しい中古住宅では、最大1,200万円の控除を受けられるケースがあります。

中古戸建てや中古マンションを購入するときにも、
軽減措置を必ず確認しておきたいですね。




 10.住宅を建てる土地にも大きな軽減がある



住宅用土地についても、一定の条件を満たせば不動産取得税が軽減されます。

例えば先に土地を購入し、その後住宅を新築するケースです。

一定期間内に、その土地の上へ軽減要件を満たす住宅が建築されれば、
土地の不動産取得税について減額を受けられる場合があります。

さらに住宅完成まで時間がかかる場合には、
一定の要件を満たせば不動産取得税の徴収猶予を申告できる制度もあります。

大阪府でも、土地取得後に特例適用住宅が新築されるケースについて徴収猶予制度を案内しています。

注文住宅で、

土地を先に購入
数か月後に建築開始
住宅完成

という流れになる方は、特に確認しておきたい制度です。




 11.不動産取得税はいつ払う?



不動産取得税は、不動産売買の決済日に支払う税金ではありません。

不動産を取得した後、
都道府県が不動産の価格や軽減措置などを確認し、その後に納税通知書が送られてきます。

大阪府では、
府税事務所から課税標準額や税額などを記載した納税通知書兼納付書が送付され、
その通知書に記載された納期限までに納付する仕組みです。

そのため、
「家の引渡しが終わったから、もう大きな支払いはない」

と思っていると、後から通知書が届いて驚くことがあります。

住宅購入時には、不動産取得税も含めて手元資金を少し残しておくと安心です。




 12.軽減措置は何もしなくても自動的に適用される?



ここも気になるところですよね。

実際の取り扱いは都道府県や取得した不動産の内容によって異なります。

不動産登記情報などから要件を確認でき、そのまま軽減後の税額で通知される場合もありますが、
別途申告・申請や書類提出が必要になるケースもあります。

特に、
・土地を先に取得して後から住宅を新築する
・中古住宅で耐震基準に関する証明が必要
・徴収猶予を利用する

といった場合は、自分で手続きが必要になる可能性があります。

「軽減されるはずだから大丈夫」と放置せず、
納税通知書が届いたら、土地・建物それぞれに軽減が反映されているか確認しましょう。




 13.不動産取得税は確定申告すれば返ってくる?



ここは今回の記事で特にお伝えしたいポイントです。

結論からいうと、自宅を購入して不動産取得税を支払ったからといって、
その金額を所得税の確定申告でそのまま控除して返してもらえる制度ではありません。

住宅ローン控除とは別物です。

住宅ローン控除は一定要件を満たした住宅ローンの年末残高などを基に所得税等から控除する制度ですが、
不動産取得税は都道府県へ納める地方税です。

そのため、

「不動産取得税10万円を払ったから、確定申告で10万円戻る」という仕組みではありません。

ここは間違えやすいです⚠︎




 14.将来不動産を売却すると「取得費」にできる場合がある



では不動産取得税は確定申告とまったく関係ないのでしょうか。

実はそうではありません。

将来、その土地や建物を売却して譲渡所得を計算するとき、
不動産取得税は取得費に含められる場合があります。

不動産を売却したときの譲渡所得は、

売却価格-(取得費+譲渡費用)-特別控除

で計算します。

つまり購入時に支払った不動産取得税の記録を残しておけば、
将来売却した際の譲渡所得を計算するときに役立つ可能性があります。

納税通知書や領収書は捨てずに保管しておきましょう。




 15.投資用・賃貸用不動産では確定申告の扱いが変わることも



自宅ではなく、アパートや賃貸マンションなどの収益不動産を取得した場合は、税務上の取り扱いが変わることがあります。

賃貸不動産から得られる所得は、基本的に、

総収入金額-必要経費=不動産所得
として計算します。

不動産取得時に支払った税金や諸費用については、
費用の種類や利用目的によって、取得価額に含めるのか、必要経費として扱えるのかなど判断が必要になります。

そして、すでに事業所得・不動産所得の必要経費へ算入した金額は、
将来売却するときに取得費として二重に計上することはできません。

投資用不動産の場合は金額も大きくなりやすいため、税理士へ確認すると安心です。




 16.住宅ローン控除の確定申告とは完全に別の手続き



住宅を購入した年には、

・不動産取得税
・住宅ローン控除
・固定資産税
・登録免許税

など複数の税金・制度が登場するため、混乱しやすいです。

住宅ローン控除を初めて受ける場合は、
一定の要件を満たしたうえで所得税の確定申告を行います。

一方、不動産取得税の住宅軽減については、
基本的には物件所在地を管轄する都道府県の税事務所が窓口になります。

つまり、

◯ 住宅ローン控除→税務署・所得税の確定申告

◯ 不動産取得税→都道府県税・府税事務所などでの手続き

という違いがあります。




 17.不動産取得税の納税通知書が来たら確認したいこと



納税通知書が届いたら、すぐに支払う前に内容を一度確認してみましょう。

特に確認したいのは、

・土地・建物それぞれの課税標準額
・税率が正しいか
・宅地の2分の1特例が反映されているか
・新築住宅の1,200万円控除が適用されているか
・中古住宅の軽減措置が使えるか
・住宅用土地の減額が反映されているか
・申告や追加書類が必要ではないか

という点です。

特に新築住宅や住宅用土地では、軽減前と軽減後で税額が大きく変わることがあります。

分からない場合は、不動産会社だけで判断するのではなく、
物件所在地を管轄する府税事務所などへ確認するのが確実です。





【 まとめ 】



不動産取得税は、家や土地を購入したときに毎年かかる税金ではなく、
不動産を取得したときに原則1度だけかかる税金です。

ただ、住宅購入の決済時にその場で支払うわけではなく、少し時間が経ってから納税通知書が届くことが多いため、

「こんな税金がかかるなんて知らなかった」と驚く方も少なくありません。

一方で、マイホームには新築・中古を問わずさまざまな軽減措置が用意されており、
条件を満たせば税額が大きく下がったり、結果的に0円になったりするケースもあります。

そのため大切なのは、単純に「不動産取得税はいくらかかる?」と考えるのではなく、
自分が購入する住宅でどの軽減措置が使えるのかを確認することです。

また、不動産取得税は住宅ローン控除のように、確定申告をすればそのまま返ってくる税金ではありません。

家を購入するときは、どうしても住宅ローンや頭金ばかりに目が向きますが、
実際には購入後にも税金や維持費がかかります。

だからこそ、購入前の段階で、

「家はいくらで買えるか」だけではなく、
「買ったあとにどんな費用がかかるか」まで知っておくことが、無理のない住宅購入につながるのだと思います。

不動産取得税の納税通知書が届いたときは、金額だけを見てすぐに支払うのではなく、
住宅や土地の軽減措置がきちんと反映されているかも一度確認してみてください✳︎

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