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木造住宅は何年住める?鉄骨・RCとの違いと耐久性・メンテナンスを初心者向けに解説

〈 不動産のノウハウ 〉

藤原 栞里

筆者 藤原 栞里

【ポジティブが取り柄の総務担当】
不動産知識ゼロからスタートし、「自分が疑問に思ったことをそのまま記事にする」スタンスで毎日ブログを執筆中‼︎難しい売却の話も、同じ目線でわかりやすくお伝えします。





【 はじめに 】



こんにちは。

中古住宅や注文住宅について調べていると、
「木造住宅の寿命は22年」  
「鉄筋コンクリートなら47年」  
「木造は古くなると価値がなくなる」

という話を見かけることがあります。

この「22年」という数字は、住宅そのものが住めなくなる年数ではありません。
税務上の減価償却で使われる法定耐用年数です。

国税庁では、住宅用の木造・合成樹脂造の建物の法定耐用年数を22年としています。
一方、住宅用の鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造では47年、
鉄骨造では骨格材の厚みによって19年・27年・34年とされています。

今回は、木造住宅は実際に何年住めるのか、
住宅を長持ちさせるメンテナンスまで、私なりに分かりやすく整理していきます。




 

1.「法定耐用年数」と住宅寿命の違い



住宅の寿命を調べると、まず出てくるのが、
木造22年という数字です。

でもこれは、「22年経ったら家が壊れる」という意味ではありません。

法定耐用年数は、税務上、
建物を何年間で減価償却していくかを決めるための年数です。

例えば住宅用なら、

木造・合成樹脂造  
→22年

鉄骨造  
→骨格材の厚みにより19年・27年・34年

鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造  
→47年

という年数が設定されています。

つまり、税金を計算するための数字と、実際に住める期間は別なんですね。



 2.木造住宅は22年を超えたら価値がゼロになる?



これもよくある誤解です。

築22年を超えた木造住宅だから、
「建物価値は必ずゼロ」というわけではありません。

不動産の査定では、
・建築年  
・建物の状態  
・リフォーム履歴  
・耐震性  
・設備  
・市場性

などを総合的に見ます。

例えば築30年でも、
・外壁や屋根を定期的に修繕している  
・水回りを交換している  
・雨漏りがない  
・耐震性が確認されている

という住宅なら、建物の状態を評価できる場合があります。



 

3.では木造住宅は実際に何年住める?



ここが一番気になるところですよね。

住宅の寿命は、

・設計  
・施工品質  
・立地  
・雨水対策  
・湿気対策  
・シロアリ対策  
・メンテナンス

によって大きく変わります。

国土交通省も木造建築物の耐久性について、
雨水を構造躯体へ入れないこと、入った場合に速やかに排出すること、防腐・防蟻対策などが重要としています。

つまり木造住宅では、「木だから弱い」のではなく、
「木を腐らせない環境を保てるか」が重要なんですね。



 4.木造住宅が傷みやすい最大の原因は「水」



木造住宅の耐久性を考えるとき、
特に注意したいのが、水分です。

木材は乾燥した状態なら非常に長く使用できます。

一方で、

・雨漏り  
・結露  
・床下の湿気  
・配管からの水漏れ

などによって木材が長期間湿った状態になると、
腐朽菌やシロアリ被害のリスクが高くなります。

木造住宅では、
水を入れない・ためない・早く気づくという考え方がとても大切です。



 5.雨漏りを放置すると住宅寿命に影響する



例えば屋根から少し雨漏りしていても、
「天井にシミが少しあるだけ」と思って放置してしまうことがあります。

でも天井裏では、
・梁  
・柱  
・断熱材

が濡れている可能性があります。

長期間湿った状態が続けば、
・木材の腐食  
・カビ  
・断熱材の劣化

などにつながることがあります。

雨漏りは、住宅の寿命に直接関係する重要なトラブルの一つです。



 

6.シロアリ被害も木造住宅では注意



木造住宅では、シロアリも注意したいですね。

特に、
・床下の湿気が多い  
・雨漏りがある  
・木材が地面に近い

といった住宅ではリスクが高くなる場合があります。

シロアリは柱や土台などの内部を食害するため、
外から見ただけでは分かりにくいこともあります。

そのため築年数が経った住宅では、床下点検なども重要になります。



 7.木造住宅のメリットは修繕しやすさ



木造住宅には、比較的修繕しやすいというメリットもあります。

例えば、
・傷んだ床  
・柱の一部  
・外壁  
・屋根

などを部分的に補修できる場合があります。

さらに間取り変更やリフォームもしやすいケースが多いため、
築年数が経った住宅でも、リフォームしながら長く住むという考え方ができます。



 8.木造住宅にも種類がある



「木造」といっても、全部同じではありません。

代表的なのが、
木造軸組工法(在来工法)と、2×4工法などです。

木造軸組工法は、柱や梁などを組み合わせて建物を支えます。

一方2×4工法は、壁や床、天井などを面として構成して建物を支える考え方です。

どちらも適切に設計・施工・維持管理されていれば、長期間使用することができます。


 

9.鉄骨造は木造より長持ちする?



鉄骨造には、軽量鉄骨造や重量鉄骨造などがあります。

鉄骨は、
・強度が高い  
・大きな空間をつくりやすい

という特徴があります。

ただし鉄だから、絶対に木造より長持ちするとは限りません。

鉄骨造で注意したいのが、錆です。

鉄骨に水分が入り込み、防錆処理が劣化すると、腐食する可能性があります。

つまり鉄骨住宅でも、

・屋根  
・外壁  
・防水

などのメンテナンスが重要なんですね。



 

10.鉄骨造の法定耐用年数は厚みによって違う



住宅用の鉄骨造では、国税庁の法定耐用年数は骨格材の厚みによって異なります。

骨格材の厚さが、

3mm以下  
→19年

3mm超4mm以下  
→27年

4mm超  
→34年

とされています。

ここを見ると、
「木造22年より鉄骨19年の方が短い場合もあるの?」と思いますよね。

これを見るだけでも、
法定耐用年数と実際の建物寿命は別だということが分かりやすいと思います。



 11.RC造は何年住める?



RC造とは、鉄筋コンクリート造です。
マンションでよく使われていますが、戸建住宅でも採用されることがあります。

国税庁では住宅用RC造・SRC造の法定耐用年数を47年としています。
木造の22年と比べると、かなり長く見えますよね。

ただしRC造も、47年経ったら使えないという意味ではありません。

適切な維持管理を行えば、それを超えて利用されている建物もあります。


 

12.RC造もメンテナンスなしで長持ちするわけではない



コンクリートだから、
「何もしなくても大丈夫」と思ってしまいそうですが、RC造にも劣化があります。

例えば、
・コンクリートのひび割れ  
・鉄筋の腐食  
・屋上防水の劣化  
・外壁タイルの浮き

などです。

特に水がコンクリート内部へ入り、
鉄筋が錆びると、鉄筋が膨張してコンクリートが剥がれることがあります。

そのためRC造でも、防水と定期修繕が重要になります。



 13.マンションが大規模修繕する理由



分譲マンションでは、10数年程度ごとに大規模修繕を行うことがあります。

これは、外壁やシーリングなどを修繕して、
建物を長期間使える状態へ保つためです。

RC造でも、建てたら終わりではありません。

長期間使うために、計画的な修繕が重要なんですね。



 14.住宅寿命を左右するのは「屋根」



構造に関係なく重要なのが、屋根です。

屋根は、雨や風から住宅を守っています。

屋根材が劣化して雨水が入り込めば、
木造なら木材、鉄骨なら鉄、RCならコンクリート内部へ影響する可能性があります。

住宅を長持ちさせるなら、屋根の点検は欠かせません。



15.バルコニー防水も忘れやすい



意外と重要なのが、バルコニーです。

床面には、
・FRP防水  
・ウレタン防水

などが施工されています。

防水層が劣化すると、階下へ水漏れする可能性があります。

木造住宅では、バルコニーからの雨漏りが構造材へ影響することもあるため、

定期的に状態を確認したいですね。



16.10年目くらいからメンテナンスを意識する



住宅は、新築から10年程度経つと、
いろいろな部分を点検したい時期になります。

例えば、
・外壁  
・シーリング  
・屋根  
・バルコニー防水  
・給湯器

などです。

ただし、
「10年経ったら必ず全部交換」という意味ではありません。

使用している材料や環境によって劣化速度は違います。

大切なのは、何年経ったかではなく、状態を確認することです。



 17.長期優良住宅では定期点検が前提



長期優良住宅では、
長期間良好な状態で住宅を使うため、維持保全計画を作成します。

国土交通省では、認定長期優良住宅について、
最初の点検・修繕等を工事完了から10年以内に行い、
その後も10年以内ごとに、30年以上にわたり点検・修繕等を行う必要があるとしています。



 18.建てた会社によっても耐久性は違う?



住宅の耐久性には、施工品質も影響します。

例えば、
・防水処理  
・断熱施工  
・基礎施工  
・屋根工事

などです。

どれだけ高性能な材料を使っていても、
施工が適切でなければ、本来の性能を発揮できません。

そのため新築住宅では、
材料だけでなく、

施工管理や検査体制も確認したいですね。



19.空き家は劣化しやすい?



人が住んでいる住宅より、
長期間閉め切った空き家の方が傷みやすい場合があります。

理由の一つが、換気不足です。
室内に湿気がこもり、カビや結露が発生する可能性があります。

さらに、雨漏りや水漏れが起きても発見が遅れます。

住宅を長持ちさせるには、
定期的に人が確認することも重要ですね。



20.ホームインスペクションを利用する方法もある



中古住宅を購入するとき、
建物の状態が心配という場合には、
ホームインスペクション(建物状況調査)を利用する方法があります。

専門家が、
・基礎  
・外壁  
・雨漏り  
・構造部分

などの状態を確認します。

将来の修繕費を考えるうえでも参考になります。



21.古い家は断熱性能にも注意



住宅寿命とは少し違いますが、
築年数が古い住宅では、
断熱性能も現在の住宅より低い場合があります。

例えば、
・単板ガラス  
・アルミサッシ  
・断熱材が少ない

などです。

構造的にはまだ使えても、冬寒い、夏暑いということがあります。

その場合、窓改修や断熱リフォームなどを検討します。



22.木造住宅は将来リフォームしやすい



木造軸組工法では、構造に影響しない壁であれば比較的変更しやすいケースがあります。

例えば、
・和室をLDKへつなげる  
・2部屋を1部屋にする

などです。

ただし耐力壁や柱を撤去する場合には、構造補強が必要になります。

「木造だから何でも自由にリフォームできる」わけではありませんが、
将来の間取り変更を考えやすい構造ではあります。



23.住宅を長持ちさせるなら「壊れてから直す」より点検



住宅の修理には、
壊れてから修理する方法と、
壊れる前に点検・修繕する方法があります。

大きなトラブルになってからだと、
工事範囲・費用が大きくなることがあります。

そのため、予防的なメンテナンスという考え方も大切です。

長期優良住宅でも定期的な点検・修繕を前提としているのは、
この考え方に近いですね。



【まとめ】



木造住宅について調べると、

**「法定耐用年数22年」**

という数字が出てきます。

でも、この22年は税務上の減価償却に使われる年数であり、

**22年経ったら住宅として使えなくなるという意味ではありません。**

同じように、鉄骨造の19年・27年・34年、RC造の47年という数字も、建物がその年数で必ず寿命を迎えるという意味ではありません。

住宅の耐久性を左右するのは、

構造だけではなく、

雨漏り  
湿気  
シロアリ  
錆  
防水  
施工品質  
メンテナンス

などです。

木造住宅でも、

水を入れない  
湿気をためない  
異常を早く発見する  
定期的に修繕する

という管理を続ければ、長期間使い続けられる可能性があります。

国土交通省の長期優良住宅制度でも、

**長く使える住宅をつくることと、完成後に点検・修繕を続けることの両方**

が重視されています。

だから家を選ぶときには、

「木造だから何年」  
「RCだから何年」

と構造だけで判断するのではなく、

**「この住宅は今までどのように維持されてきたのか。そしてこれからどんなメンテナンスが必要なのか」**

を見ることが大切です。

新築でも中古でも、家は買って終わりではありません。

屋根や外壁、設備を少しずつ手入れしながら、

**家族の暮らしに合わせて長く使っていくもの。**

そう考えると、「住宅の寿命」は最初から決まった数字ではなく、住んでからの管理によって大きく変わるものなのだと思います。

※本記事は2026年10月時点の国税庁・国土交通省の公表情報等をもとにした一般的な解説です。法定耐用年数は税務上の減価償却に用いる年数であり、建物の物理的な寿命を示すものではありません。個別の住宅の耐久性や修繕の必要性については、建築士・住宅会社・ホームインスペクター等へご確認ください。

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